英語の履歴書:アメリカとイギリスの違い


英語の履歴書には、アメリカとイギリスでいくつかの違いがありますが、基本的には、どちらも仕事を得るという同じ目的を果たすためのものです。では、主な違いはどこにあるのでしょうか?そして、アメリカとイギリスの書式はどう使い分ければよいのでしょう?それでは、さっそく見ていきましょう!

【名前の違う英語の履歴書】

まず、イギリスで仕事に応募するときに使う書類は、CVと呼ばれていますが、これはcurriculum vitaeの省略形で、(the) course of (my) lifeという意味のラテン語です。

アメリカでは、この書類はresuméと呼ばれていて、これはa summaryという意味のフランス語です。

【レジュメ】

アメリカ:

resuméのアクセント部分éですが、これはアメリカでもイギリスでも、はぶいてしまってresumeと書いて問題ありません。レジュメは、アメリカで仕事に応募する際に望ましい書式です。簡潔な書類で、競争相手よりも目立つことを目的とするものです。雇い主が見やすいように、通常1ページに短くまとめられます。限られた長さなので、レジュメに書く自分の情報は、応募する仕事に関連のある職歴、スキル、功績のみに絞ります。

これは、レジュメがおおいにカスタマイズ可能であるという意味で、アメリカの求職者は、応募する仕事によってレジュメも書きなおします。さらに、情報を年代順に並べる必要も、今までの職歴をすべて書く必要もありません。

アメリカでも、もっと専門的な仕事や、教職や研究職などでは、長いレジュメを提出するようにいわれることもありますが、そのときには雇い主がshort resumeではなく、professional resumeを見たいと指示してくれるはずです。

イギリス:

レジュメが使用されることはほとんどありません。イギリスでは、もう少し長めで、詳細がわかるCV形式が好まれるからです。

【CV】

アメリカ:

アメリカでもCVという単語は使われてはいますが、学問の世界と大学教員の職務経歴書に限られているようです。アメリカでは、CVは一般的にレジュメよりもずっと長く(1、2ページではなく、10ページくらいだと考えてください。)、応募者のすべての功績、出版物、受賞歴、職務などの一覧表が含まれています。一般的には、専門的な仕事やアカデミックな仕事以外に応募する際に要求されることはありません。

従来のイギリス:

CVは、数ページにわたる全経歴の要約が年代順にわかる詳細な書類です。大学の成績や、通った学校、賞状、表彰などその他の実績などが細部まで書かれています。たいていは、細かい自分の目標や、趣味、仕事以外での興味など、簡単な自己紹介も必要です。

個人の人生行路の全体像を示すように考案されていますから、レジュメのように変化することはないはずです。言い換えれば、どの仕事に応募するにしても、同じCVを使用し、書きかえるのはカバーレターのみだということです。

現在のイギリス:

ただし、現在のイギリスのCVは、従来のCVとレジュメの中間地点まで下がってきている傾向にあります。雇い主は、何ページにもわたる功績を一つ一つ読みたくないというのが普通のようです。ですから、イギリスの今のCVは、だいたい2ページほどまでに枚数が減って、応募する仕事に関連があると思う功績だけを書くようになりました。

すべて年代順に書くことと、学歴の細かい部分まで書くことに変化はありませんが、高校の詳細については、それ以上の学歴がある場合には省略する傾向にあります。つまり、高校までの成績はいらない替わりに、大学やカレッジの課程と成績は書く必要があります。

現在のイギリスのCVは、応募する仕事に合わせて書くようになりました。

【アメリカとイギリス以外で使うのはどっち?】

レジュメは、アメリカとカナダでよく使われます。アメリカ人とカナダ人は、海外の仕事に応募する際や、アカデミックな仕事や研究志向の仕事を探すときにのみCVを使います。

CVは、イギリスの他にも、アイルランド 、オーストラリア、ニュージーランドなど、イギリスと共通点がある国でよく使われています。

【アメリカ英語とイギリス英語、どっちを使うの?】

スペル:

当然、アメリカの仕事に応募する際にはアメリカ英語、イギリスの仕事に応募する際にはイギリス英語を使う必要があります。ですから、アメリカ英語とイギリス英語の主なスペルの違いを覚えておいてください。一番大きな違いはiseとizeで、アメリカではizeが使われます。イギリスではiseが好まれますが、現在ではどちらを使ってもまったく差し支えありません。

インターン:

CVやレジュメを書く際に、アメリカ英語とイギリス英語の違いで問題が起こりやすい単語がいくつかあります。アメリカではinternshipという単語が使われますが、イギリスでは、たいていwork placementやtraining periodと呼ばれています。アメリカでinternだった場合は、イギリスではtraineeだったという意味です。

今回のブログで、アメリカとイギリスの英語の履歴書について、あなたがわかりにくかった部分をはっきりさせるお手伝いができれば幸いです。では、仕事探しを頑張ってください!何かわからないことがあれば、遠慮なく下のコメント欄から質問してくださいね。